解体・リフォームの廃材はどこへ?3R月間に知るリサイクルの裏側

キッチンのリフォーム、使わなくなった実家の解体、壁紙の張り替え…。住まいに手を入れると、思っていた以上にたくさんの「廃材」が出てきます。でも、その廃材がそのあとどこへ運ばれ、どうなっているのか、考えたことはありますか?

毎年10月は、環境省が定める「3R推進月間」。リデュース(減らす)・リユース(くり返し使う)・リサイクル(資源として再利用する)の3つのRを、あらためて見直す1か月です。

この記事では、家庭のごみの“いま”をデータで確認しながら、家の解体・リフォームで出る廃材がどのようにリサイクルされているのか、その舞台裏をのぞいてみます。山口で産業廃棄物の処理とリサイクルを手がける、私たち田村ビルズグループの現場の取り組みもあわせてご紹介しますね。

10月は「3R推進月間」。まずは身近なごみの“いま”を知ろう

環境省は平成14年から、毎年10月を「3R推進月間」としています。国民や事業者の3Rの取組みを広げ、資源をくり返し使う「循環型社会」を進めることが目的です。

では、私たちの暮らしから出るごみは、いまどれくらいあるのでしょうか。環境省が公表している最新の調査結果(令和6年度)を見てみましょう。

項目令和6年度前年度
ごみの総排出量3,811万トン3,897万トン
1人1日あたりのごみ排出量839グラム851グラム
リサイクル率19.3%19.5%
最終処分量(埋立てなど)306万トン316万トン
最終処分場の残余年数24.9年24.8年

1人1日あたり839グラムというと、ちょうど牛乳パック1本弱くらいの重さ。ごみの量は少しずつ減っている一方で、リサイクル率はおよそ2割にとどまっています。そして、ごみを最後に埋め立てる最終処分場も、このままのペースだとあと約25年分しか残っていない計算です。

「減らす」「くり返し使う」「資源に戻す」。3Rは、この限られた余白を少しでも長持ちさせるための、とても身近な工夫なんです。

家の解体・リフォームで出る「廃材」ってどんなもの?

上で紹介したのは、家庭や事業所から出る“ふだんのごみ”の数字です。一方、家の解体やリフォームの工事で出る廃材は「産業廃棄物」として扱われ、許可を受けた専門の業者が運搬・処理を行います。

家ひとつ分の工事からは、実にいろいろな種類の廃材が出てきます。代表的なものを整理してみましょう。

廃材の種類どこから出る?主な行き先の例
石膏ボード壁・天井の下地紙と石膏粉に分けて、それぞれ原料へ
木くず柱・床・建具・下地材細かいチップにして燃料に
廃プラスチック類配管・断熱材・梱包材など細かく砕いて燃料に
がれき類基礎・コンクリート・ブロック塀砕いて再生資材などへ
リサイクルが難しいもの複数の素材がくっついた建材など適正に処分(最終処分場)

ポイントは、「分けられればリサイクルできるものが多い」ということ。逆に、いろいろな素材が混ざったままだと、リサイクルがぐっと難しくなってしまいます。だからこそ、工事の現場では「分別」がとても大切にされているんです。

廃材はこうして生まれ変わる|石膏ボード・木くず・廃プラの行き先

ここからは、山口県で産業廃棄物の処理を行うグループ会社「タムラエンバイロ株式会社」の取組みを例に、廃材がどのように生まれ変わるのかを見ていきます。

STEP1 集める(収集運搬)

建設現場から出る廃棄物を中心に、専用の車両とコンテナで回収します。タムラエンバイロでは、2tダンプから10tダンプ、ユニック車などあわせて30台の車両と、800個以上のコンテナを用意。現場にBOXを置いておき、たまったら回収する、といった形にも対応しています。

STEP2 砕いて、分ける(中間処理)

運び込まれた廃棄物は、破砕機で細かく砕いて量を減らし、素材ごとに選別します。ここでの“分ける精度”が、その後のリサイクルを大きく左右します。

STEP3 資源に戻す(リサイクル)

  • 石膏ボード:粉砕したあと、紙と石膏粉に高い精度で分別。それぞれをふたたび原料として使えるようにしています(マテリアルリサイクル)。
  • 木くず:建設現場の木くずを木チップに加工し、石炭の代わりの燃料(助燃材)として活用。化石燃料の使用をおさえ、CO₂排出の抑制にもつながります。
  • 廃プラスチック類:自社のプラントで、ふわふわとした細かい状態(フラフ)に加工し、燃料(助燃材)として利用しています(サーマルリサイクル)。

STEP4 どうしても使えないものは、安全に(最終処分)

いまの技術ではリサイクルが難しいものは、ルールにのっとって適正に処分します。タムラエンバイロは、山口県内でも最大規模の最終処分場を持ち、収集運搬から中間処理・最終処分までワンストップで対応しています。

ちなみにタムラエンバイロは、山口県の「優良産廃処理業者」の認定を受けているほか、環境省が策定した環境経営の認証・登録制度「エコアクション21」の認証や、山口県の「エコ・ファクトリー」認定も取得しています。「きちんと処理してくれるところに任せたい」というとき、こうした認定はひとつの目安になります。

おうちでできる3R|リフォーム・片付け・解体前のチェックリスト

廃材のリサイクルは、専門の業者だけの仕事ではありません。工事を頼む側のちょっとした意識でも、ごみはぐっと減らせます。リフォームや実家の片付け、解体を考えはじめたら、こんなことをチェックしてみてください。

▼ リフォーム・解体前の「3R」チェックリスト

  • ☐ 【リデュース】全部を新しくする前に、「直して使える部分」がないか相談した
  • ☐ 【リデュース】必要以上に大きな工事になっていないか、プランを見直した
  • ☐ 【リユース】まだ使える家具・家電・建具は、譲る・売るなど次の使い手を探した
  • ☐ 【リユース】思い出のある柱や建具を、新しい住まいで生かせないか考えた
  • ☐ 【リサイクル】片付けで出たごみは、自治体のルールどおりに分別した
  • ☐ 【リサイクル】工事で出る廃材を、どこでどう処理するのか業者に確認した
  • ☐ 【安心】依頼先が、許可を持つ処理業者と連携しているか確かめた

とくに最後の2つは大切です。廃材の処理は見えにくい部分だからこそ、「どこへ運ばれて、どうなるの?」と気軽に聞いてみてください。きちんと答えてくれる業者なら、安心して任せられますよ。

なお、リフォームを考えるなら、寒い季節の前に断熱や浴室まわりも一緒に見直すのがおすすめです。詳しくは「ヒートショック対策は秋が勝負!自宅でできる冬支度チェックリスト」もあわせてどうぞ。

「捨てる」から「活かす」へ。家そのものをリユースするという選択

実は、住まいにとっていちばん大きな3Rは、「家そのものを、もう一度使うこと」かもしれません。

まだ住める家を壊して建て替えるのではなく、中古住宅として次の家族に引き継ぎ、リノベーションで今の暮らしに合わせて生まれ変わらせる。そうすれば、解体で出る廃材そのものを大きく減らすことができます。これは、まさに家の「リデュース」と「リユース」です。

田村ビルズグループでも、空き家の問題に対して、中古住宅の売買とリノベーションで向き合っています。そして、どうしても再利用が難しい住宅は解体し、出てきた廃材をできるかぎり資源として再利用する。「住まい」と「環境リサイクル」の両方を手がけているからこそできる循環を、山口で少しずつ広げています。

家の状態考えられる選択肢3Rでいうと
まだまだ住める中古住宅として売る・買うリユース
古いけれど骨組みはしっかりリフォーム・リノベーションで再生リデュース+リユース
再利用が難しい分別解体して、廃材を資源にリサイクル

まとめ:廃材の行き先を知ることが、いちばん身近な3R

最後に、今日のポイントをおさらいしましょう。

  • ・毎年10月は環境省の「3R推進月間」
  • ・令和6年度のごみは1人1日839グラム、リサイクル率は19.3%、最終処分場の残余年数は24.9年
  • ・解体・リフォームの廃材は「分ければ資源になる」ものが多い
  • ・石膏ボードは紙と石膏粉に、木くずと廃プラは燃料(助燃材)に生まれ変わる
  • ・工事を頼むときは「廃材はどこへ行くの?」と気軽に確認を
  • ・家そのものを中古住宅・リノベーションで生かすのも、大きな3R

ふだんはなかなか目に入らない廃材の行き先。でも、それを知るだけで、住まいとの向き合い方が少し変わるかもしれません。3R推進月間のこの機会に、ぜひご家族で話してみてくださいね。

住まいのこと、廃材のこと。田村ビルズグループにまとめてご相談ください

田村ビルズグループは、山口・九州を拠点に、中古住宅や新築住宅の売買、リフォーム・リノベーション、賃貸、そして環境リサイクル事業まで、住まいにまつわることをグループで手がけています。

「実家をどうするか迷っている」「リフォームで出る廃材のことも含めて相談したい」「解体するか、活かすか決めきれない」。そんなときは、住まいと環境の両方がわかる私たちに、どうぞ気軽に声をかけてください。いっしょに、いちばんいい“次の使い方”を考えます。

参考:環境省「3R推進月間」「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和6年度)について」、タムラエンバイロ株式会社 公式サイト(2026年10月時点)

■ 出典

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