SDGsの取り組みを知る in カンボジア

気がつけばもう年末ですね。とその前に!12月22日は何の日か皆さんご存じでしょうか。

8年前の2016年12月22日に、日本政府が「持続可能な開発目標(SDGs)」の実施指針を決定した日なんです。(※3月17日は「みんなで考えるSDGsの日」)

ちなみに「持続可能な開発目標(SDGs)」とは、私たちの住む地球を持続可能なものにして、「誰一人取り残さない」社会を作るために、2030年までに達成すべき17のゴールです。

今回は当社のSDGsの取り組み、そして、私たちが学んだ海外で活動している日本の企業・団体のSDGs についてご紹介します✨

Shiho Miki / 三木 志穂

当社のSDGsの取り組み

当社グループ会社には環境リサイクル事業を扱うタムラエンバイロ株式会社があります。

産業廃棄物の処理やリサイクルに関して、地域に貢献していきたいという想いのもと事業を展開しており、様々なSDGsに取り組んでいます。

・産業廃棄物の収集からリサイクル、最終処理までを一貫して行うことで効率的かつ環境負担の少ない処理が可能

・リサイクル技術の研究にも力を注ぎ、地域との連携を大切に持続可能な社会づくりを推進

・安定型の最終処分場を運営。地域住民の皆さまのご理解をいただき、海岸清掃などの地域貢献活動を行う  

その他の取り組みや詳細はこちらをご覧ください✨

SDGsの取り組みを知る in カンボジア

当社でも更なる取り組みをしていきたいということで、代表の田村が6月末カンボジアへ行ってまいりました。

カンボジア

東南アジアのインドシナ半島南部に位置する人口1671万人の国で、首都はプノンペン。気候は高温多湿です。近年、都市部の発展が目覚ましいものの、いまだに貧困に苦しむ人が多いのが現状です。

今回カンボジアを訪問することができた理由は、環境事業でともに学ぶ 株式会社サンウエスパ(本社:岐阜市)の社長にご紹介いただいたからです。SDGsの取り組みを知るために、現地で行われている様々な事業を見学させていただきました。

害草から生み出されるクラフトジン「マウシム」とは

水上生活者が100万人いると言われるカンボジア。水の上で生活しているということは住所もありません。

貧しい中でも懸命に暮らしている人々を苦しめているのが「ホテイアオイ」という水草です。(※画像右下) とてつもない繁殖力を持っていることから、湖を覆ってしまい水上交通や漁業の妨げとなっています。世界3大害草の1つともいわれるほど…。

ホテイアオイが浮かぶトレンサップ湖

その害草からエタノールを製造し、カンボジアの特産品である「スパイス」「ハーブ」「フルーツ」を使ってクラフトジンを作っています。それが「マウシム ジン」です。

ジン:穀物を原料にボタニカルで香りづけした蒸留酒 (画像中央部がマウシム ジン)

この事業を行っているのが株式会社サンウエスパ(代表取締役 原 有匡 氏)です。再生資源の卸売業者で、バイオエタノール事業も行っています。

原社長は、ビジネスの可能性を感じて何度かカンボジアに足を運んでいた際にホテイアオイに出会いました。そこで、水草でバイオエタノールを作ることができたら現地の人々の役に立つのではとひらめいたのが全ての始まりだったのです。

エタノールの蒸溜所

製造したエタノールは、マウシム ジンだけでなく、生活者の必需品である発電機の燃料や消毒液などにも活用される予定です。

そんなマウシム ジンは、世界的なジンの品評会ワールドジンアワードで世界一を受賞!味・品質も世界中から認められています。

カンボジアの人々の暮らしを助け、害草を再利用して付加価値を生み出す取り組み。まさにSDGsですね。

▶株式会社サンウエスパ

1979年岐阜県下における古紙回収事業の創業から始まり、現在では従来からの古紙回収事業に加え、カンボジアでのエネルギー事業へ進出。『Recycle Revolution』をビジョンとして掲げ、不要なものに価値を見出す事業を運営している。

代表者:代表取締役 原 有匡
所在地:〒501-3156 岐阜県岐阜市岩田西3丁目429番
創 業:1969年3月
事業内容:再生資源卸売業
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カンボジアで現地の人の雇用を生むバナナペーパー

皆さん、バナナも紙の原料になることをご存じでしょうか?

バナナの実の生産量は世界で 1億 3千万トン。その時に出るバナナの茎は年間 10億トンとも言われており、廃棄されるだけになっています。
このバナナの茎を有効利用するために始められたのが、バナナペーパーを作る取り組みです。

取り組んでいるのが一般社団法人Kumaeの山勢拓弥代表。当初は日本から文具や食料の寄付を募りカンボジアで支給していました。しかし、その行為が地元の文具屋や食品店の経営を圧迫していることに気づき、労働の場を作ることに目的を変えました。そして、その時にひらめいたのが、そこら中に生えているバナナを使って作ることができるバナナペーパーだったのです。

一般社団法人Kumaeと活動拠点である アンルンピー村・プノムダイ村

世界遺産アンコールワットで賑わう街シェムリアップから約25kmほど離れたところにある村。自然いっぱいの村だったが、2000年以降 観光客が捨てたゴミが深刻な問題となり、「ゴミ山」として有名になった。劣悪な環境の中からリサイクル品を集めて生計を立てている人たちがいる問題を解決したいと、Kumaeは仕事の選択肢を広げるためにバナナペーパー事業や日本語学校、ミシン学校の運営を行っている。

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バナナペーパーはもちろん全て手作業。一つ一つ丁寧に作られています。

繊維を削る取る作業
しっかり繊維をほぐし、普通の紙のように形を整えます

バナナ特有の匂いもなく、表面はなめらか。また、ペーパーを使ったオリジナルデザイン商品の開発・販売もされています。カバン・ポーチ・財布・パスケース・小物入れ・名刺入れ・ノート PC ケースなども扱っているそうです。

廃棄するものを活用し、雇用も生み出すバナナペーパーの取り組み。

こちらでもSDGsを学ばしていただきました!

カンボジアの様々な情報を踏まえ、まずはバナナペーパーを取り入れることにしました。

当社が運営しているLFB CAFE。トイレの壁紙や小物類にバナナペーパーを使用しています。

カンボジアから届けられたバナナペーパーを貼る田村

バナナペーパーだけでなくその他にも、紙のストローや落としても割れないプラスチック素材の皿やグラスを採用しています。

お食事をしながらサステナブルな取り組みについて、少しでも考えていただければと思います。

まとめ

発展途上国であるカンボジアには、私たちが学ぶべき多くのSDGsの取り組みがあります。帰国した当社代表の話から、大変厳しい環境であっても、創意工夫と努力によって素晴らしい成果が生まれることを学びました。田村ビルズグループとして真剣に環境問題と向き合っていきたいと再度決意をするきっかけにもなりました。

今後も国内外の事例を参考にしながら、持続可能な未来の実現に向けた行動を広げていきたいと考えています。

田村と現地の村人たち

作者プロフィール

田村ビルズグループ 広報
三木 志穂 Shiho Miki

1992年生まれ岩国市出身。中学~大学まで弓道をしていました。田村ビルズのLFB新築住宅を購入し、家が気に入りすぎて2024年2月に転職。週末は夫と家のDIYやバイクで県内を走り回っています🏍


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